スマート農業実現に向けた私たちのこれまでの取り組み


平成28年 滋賀県異分野・異業種イノベーション創出支援事業の実施

地域バイオ経済の地産地消ネットワーク構築実現の為の中核装置の開発
小型過熱蒸気汚泥処理装置・システム(センシング、制御、ソフト)-

平成28年度滋賀県異分野・異業種連携イノベーション創出支援事業補助金の採択について
http://www.pref.shiga.lg.jp/f/shokokanko/20160705.html

私たちはグローバルスケールにて展開される、SDG'sミッションを受け、地域バイオ資源の循環経済実現の為、滋賀県庁の支援を得て、豆腐工場で発生する、余剰汚泥を天然凝集剤で固液分離し、脱水、乾燥工程を経て、高付加価値有機肥料として、地域流通させる為の関連技術開発を行いました。

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本事業に応募申請したもともとのきっかけは、当社が長年取り組んできた、排水処理設備遠隔監視モニタリングシステム「SOFINET CLOUD」事業を通して、設備の維持管理費用等の削減に貢献してまいりました。こうした活動の中、最後のターゲットとして、汚泥処理コストの削減に悩まれているお客様が国内外に多くおられ、その問題解決の為、IT技術のみならず、ソフトウェアメーカーでありながら、装置開発に果敢にチャレンジすることが必要だと考えたからです。事業の結果、特に天然凝集剤を用いた、汚泥の固液分離プロセスの
改良について、大きな知見をえることができ、今後このノウハウをもとに事業化等について検討中です。

 

平成29年 滋賀県IoT活用イノベーション創出支援事業の実施

「微生物活性に着目した、有機資材の開発と土壌IoTモニタリングシステムの構築
( ~ 地域バイオ資源地産地消ネットワーク事業構想の一環として ~ )

平成29年度 滋賀県IoT活用イノベーション創出支援事業補助金の採択について
http://www.pref.shiga.lg.jp/f/shokokanko/20170713.html

昨年度の事業で製造した、豆腐工場余剰汚泥由来の有機肥料の有効性評価の為に以下の実験を行いました。

① 当社製造有機肥料と、市販有機堆肥、化成肥料、肥料無しをそれぞれ4つのプランターに用意し、小松菜栽培を実施しました。栽培環境計測として、土壌センサーによる、地温、土壌水分値、土壌ECの計測をロギングするとともに、長浜バイオ大学の協力を経て、豆腐工場活性汚泥由来の有機資材が植物の根圏微生物叢に与える影響についてDNA解析調査を実施しました。様々な分析結果のなかで、16SrRNA配列のα多様性解析において、有効な実験データが得られました。

② 土壌微生物肥沃度(SOFIX指標)と土壌IoTセンサーデータの相関性の研究。立命館大学生命工学科久保教授の協力を経て研究を行いました。土壌測定データをもとに、機械学習を持ちて、土壌部生物肥沃度指標の算出を自動的に行うシステムのプロトタイプを作成しました。

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この2年間にわたる取り組みをへて、私たちは、
・地域バイオ資源の循環のあるべき姿、必要な要素技術
・堆肥製造及び流通プロセスの課題と発展可能性
・野菜栽培における、有機肥料の有効性、発展可能性
・土壌分析における、土壌IoTモニタリング技術の課題と発展可能性

等について、深い洞察を得て、この度の農業IoT事業「お手軽スタート入門農業IoT」の事業化に至りました。

今後も、これらの課題や機会を踏まえて、イノベーション農家様、農業研究者の皆様の事業発展、研究発展をIoTを通じてご支援し、スマート農業の発展に貢献していきたいと思っております。


(上記の補助金事業の取り組みは、日本ソフト開発株式会社特任営業本部の取り組みとして実施されました)